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●ご挨拶
ジョエル・シュマッカー:
皆様お集まりいただき、ありがとうございます。初期の作品『フラットライナーズ』(1990)の時から何度も日本には来ていますが、毎回温かく迎えて下さり、とても嬉しく思います。故郷に戻ったような気分で、皆様にお会いできることをとても楽しみにしていました。

ジェラルド・バトラー:
(日本語で)コンニチハ。ワタシハ、ジェラルド・バトラーデス。ニホンゴハハナセマセン。もしかしたら、エミーの方が日本語は上手かもしれません。日本にはずっと来たいと思っていましたが、やっと足を運ぶことができました。更に自分が本当に情熱を傾けたこの作品を携えて、日本に来ることができて興奮しています。本当に素敵なところだと思います。

エミー・ロッサム:
皆様こんにちは。日本に戻って来ることができて、嬉しく思います。一年間で二度目の来日なんて、本当に恵まれていると思います。小さい頃から母親がよく日本に来ていたので、私は日本の文化が大好きです。プレゼントに買ってきてくれた日本人形に“イチコ”という名前をつけていて、未だに部屋に飾ってあるほどです。ですから、日本の方々が暖かく迎えてくださることがとても嬉しいです。

オースティン・ショウ:
皆様お越しいただきありがとうございます。この映画があるため、日本に来る口実ができて嬉しく思います。また、非常に早い段階からこのプロジェクトを信じてくださった、ギャガ・コミュニケーションズに心からお礼申し上げます。

●今回の映画化で初めて『オペラ座の怪人』を見るという観客の方もいると思いますが、そんな方に向けてこの作品の一番の面白さを教えて下さい。
エミー・ロッサム:
私は単なる女優だけれど・・・。この作品の素晴らしさは、やはりキャラクターにあると思います。今回ジェラルド・バトラーが演じたファントム、そして私が演じたクリスティーヌという二人のキャラクターは、誰もが共感できるものだと思います。誰しも愛したことがあり、恋をした経験があり、また拒否されるという色々な人生経験を描いているから。そして美しい音楽とラブストーリー、ロマンチックで少し怖いけれでセクシーさもありエネルギーに溢れている。それぞれのキャラクターの幸せな部分と孤独感を描いているところが面白いと思います。

●今夜、アカデミー賞のノミネートが発表されますが、皆さん、特にエミーさんは主演女優賞を獲れる自信はありますか?
ジョエル・シュマッカー:
賞については、わかりません。色々な賞がこれから発表されますが、基本的に監督としての仕事はとにかく物語を伝え、観客を楽しませることだと思っています。ですから正直な所、賞については意識していないです。これまで、エミー・ロッサムやこの作品自体がいろいろな賞を獲得したりノミネートされ、批評家からも高い評価を受けたことは、全く期待していなかったことだったので、大変ありがたいと思っています。私達がこの映画を作った目的は、観客の方に楽しんでもらうこと。だからこれらの賞は私に向けたものではなく、この映画に携わった何百人もの人達が受賞し、評価されたことだと思います。

ジェラルド・バトラー:
僕は今まで『トゥーム・レイダー』や『タイム・ライン』などの作品に関わっていたので、映画で賞に絡むとは夢にも思ってもいませんでした。
『オペラ座の怪人』は、監督も言うようにとても素晴らしい機会を与えられ、美しい物語を最高な形で情熱を持って作り上げたもの。そういう意味では、どんなノミネートを受けてもとても嬉しいことです。しかし僕にとって一番嬉しいことは、賞を獲ることより観客の皆さんが何かを心で感じ、考えてもらえることで、その事実が僕にとっての一番の賞だと思います。とはいえ、僕たちに賞をあげようという方がいれば、もちろん否定はしません(笑)。

エミー・ロッサム:
本当にわかりません。映画の制作中は賞について全く考えていませんでした。『オペラ座の怪人』に関しては、愛や思いやり、芸術という私にとってとても意義あることを描いていた作品で、役を与えられただけでもラッキーだと思っています。だからもし賞を獲れるようなことがあったら、たぶん10分間は息が止まってしまうと思います。

●エミーさんは映画の中で、情熱的だけれども少し危険なファントムとやさしく親切なラウルの二人に愛されるとても素敵な役を演じていますが、もしエミーさん自身が、恋をするならばファントムとラウル、どちらが好みのタイプですか?
ジェラルド・バトラー:お金がある方でしょ?

エミー・ロッサム:
お金ではないです。やはり私と同じように音楽が好きで、歌が歌える人はセクシーだと思います。ファントムのように破滅に導いてしまう人は危険だと思うし・・・。私としてはラウルの持っている優しさや温かさ、ハンサムな部分とファントムの持つとてもクリエイティブで情熱的なところ、芸術性などミックスした人が一番良いです。

●ジェラルド・バトラーさんは、本格的な歌の指導は初めてとお聞きしましたが、有名なファントム役を演じるにあたり、どのような役作りをしたのですか?
ジェラルド・バトラー:
今回の役作りに関しては、歌を通して形づくられたことが非常に大きかったです。最初にファントム役を引き受けた時、やらなくてはならないことが二つあると自覚していました。まず、ファントムの声を身に付けること。もうひとつは、ファントムの肉体的な表現力、動きなどを身に付けることが必要でした。特にマスクを付けて、映画という範囲の中で演じなければならないわけで、微量な演技の中で表現しなければならないということが最初から分かっていたんです。だからある種、自分の魂を探す旅路に出る感覚がありました。もちろん、リサーチという意味では実際にオペラ座へ足を運んだり、身体的な障害を持っている方にお話を聞いたりしました。そして監督や衣装部、その他スタッフ、キャストとの話し合いを通して、本当に自分の魂に自分から飛び込んだような役作りをすることができました。基本的に『オペラ座の怪人』は、ファントムの魂の物語。彼の持つ痛み、情熱、どうしても手に入れたいのに手に入れられないものがある苦しみ、苦痛が、自分にとってどう絡んでいるのか、そういったことを考えながら役を作り上げていきました。

●最後にシュマッカー監督から一言ご挨拶。
ジョエル・シュマッカー:
本当に今日は皆様来て頂きありがとうございます。質問も映画の内容を深く踏まえて考えられたもので感謝しています。この物語は皆さんご存知のように大変有名です。なんといっても天才であるアンドリュー=ロイド・ウェバーさんが作られた曲、そして素晴らしいセット、衣装で正に舞台はスペクタクルなものでした。それが今回映画化されたということで、『オペラ座の怪人』に秘められた内容、魂を明かしたつもりです。若い女性のとてもロマンチックな恋と、よりダークで破壊的な恋愛の間にいる女性の葛藤、そういったものがこの映画には含まれていると思います。ファントムが象徴しているのは、誰もが経験したことのある、人から疎外されたり、愛されない孤独感であり、それが100年近く前に出版された原作が今でも愛されている理由だと思います。私はラッキーなことに、この作品を世界中で公開することができました。ですから日本の皆さんもこの作品をご覧になって、2時間あまり1870年代のパリに行って、この作品の世界を満喫していただきたいと思います。








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